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鉄骨住宅と断熱性

断熱のイメージ

鉄骨住宅の断熱性とは

住宅というのは、実際に住んでみなければわからないことが多く「ああ、もっとこうしておけばよかった!」などと、後悔してしまうことも珍しくありません。間取りや収納スペースなど、目に見えることであれば、ある程度のアフターケアで後悔をとり戻すことができます。

問題は目に見えない部分。すなわち、「遮音性」や「耐久性」、「耐震性」。そして、何よりも重要なポイントを占める「断熱性」です。

鉄骨住宅の断熱性は建てるときが肝心

断熱性は、鉄骨住宅を建てる際に注意しておかなければならないことの一つです。

木造住宅であれば、実際に建物が出来上がった後でも、柱の間部分、壁の中部分に断熱材を入れることで、一定のレベルの断熱性を持たせることができますが、鉄骨住宅の場合はそう簡単にはいきません。

また、鉄は木材の350倍も熱を伝導させる性質があり、鉄骨を主要構造部に使用している鉄骨住宅は、必要以上の熱を家のなかに伝えてしまいます。鉄骨部が外気温を屋内に伝えてしまうと、断熱性能を低下させてしまいます。この現象は「ヒートブリッジ(熱橋)」とよばれています。

断熱材はメーカーによって違います

それでは、ヒートブリッジ現象を最小限に抑えるためには、どのような処置をすればいいのでしょうか?

まず壁部分であれば、外壁と内壁に存在している鉄骨を断熱材で包み込みます。熱が移動するのを止める、という方法が一般的で、ハウスメーカーごとにさまざまな断熱材が開発されています。

しかし、断熱材がズレてしまうと十分な効果を得ることができません。窓部分の断熱では、断熱性能のあるサッシや高性能複層ガラスなどを使います。このサッシの特徴は、熱を逃がしにくく、病気などの原因にもつながる「結露」をしにくくするという、効果を持っています。

また、高性能複層ガラスは熱が移動してくるのを制限して、太陽の光を室内に取り入れる性質のもの、逆に遮る性質をもっているものなど、さまざまな種類があります。

耐熱性のレベル

どの断熱材がどのような性能レベルを持っているのか、ということを目に見える形で数値化したものがあります。断熱性能を表す数値は「Q値」と「K値」といい、気密性能は「C値」で表現されるのです。断熱材を選ぶときには、これらの値に注目してから選んでおくといいでしょう。

  • UA値(w/㎡k):「外皮平均熱貫流率」とよばれており、建物の内側と外側の温度差が1℃の場合の、屋根や天井、壁、玄関などの開口部、床から逃げる熱量の合計のことをいいます。
  • K値(w/㎡k):「熱貫流率」といいます。これは建物で使用されている部位の断熱性能を表したもの。数値が少なければ、断熱性能が優れているとみることができます。
  • C値:「隙間相当面積」とよばれる気密性を表した数値です。数値が少ないほどより気密性能に優れているといえます。

省エネ基準はどの数値?

平成25年(2013年)に、省エネ基準が改正されました。それは、「エネルギーの使用の合理化に関する建築主等及び特定建築物の所有者の判断の基準」(平成25年経済産業省・国土交通省告示第1号)のことです。

以前の省エネ基準は「旧基準」。以後の省エネ基準は「平成25年基準」とよばれています。

改正前からあった断熱性能に加えて、新しく冷暖房、給湯、換気、照明といった、住宅に搭載する設備機器のエネルギー消費にかかわる効率性も、新しい省エネ基準の対象となります。改正以前と比較すると、現代人の生活レベルは格段に向上しています。

ある調査では、家庭で使用する消費エネルギーは2倍以上になっていることがわかっています。その内訳は給湯や家電などが大半を占めており、それに次ぐのが冷暖房です。つまり、建物に断熱処理をしたり、冷暖房を節約するだけでは、消費エネルギーを抑制することができないのです。

そこで、家庭で消費するエネルギー全般に対して、新しい基準値を設けることになったのです。

エリアによって基準は違います

日本は、北から南に細長くのびる土地をもっており、地域ごとに気候が異なっています。そこで、新しい省エネ基準では、全国を8つの区分に分けて、地域区分ごとに「外皮平均熱貫流率の基準値(UA)」と冷暖期の平均日射熱取得率の基準(ηAC)」が定められることになりました。

IBEC建築省エネ機構の画像

引用元:IBEC建築省エネ機構
(http://www.ibec.or.jp/ee_standard/build_standard.html)

これらの基準値に適合した住宅には、税制の優遇措置を受けることができます。認定長期優良住宅は住宅ローンの減税や登録免許税、固定資産税などの軽減。

フラット35Sでは、一定期間のローン金利の引き下げなどがそれにあたり、より高い省エネルギー性能が必要となる認定低炭素住宅には、住宅ローンの減税、登録免許税の引き下げといった措置が設定されています。

※認定低炭素住宅
都市の低炭素を促進するエコ町法で定めている住宅。住宅での生活や活動によって発生する二酸化炭素を抑制するための措置が講じられている住宅のこと。